十数年前の実習時に作成した振り返りのレポート。自身と対象の行動の意味を考えまとめています。
テーマ: 暴言・暴力のある患者への介入
【はじめに】
老年看護学の実習で胃瘻を造設しているAさんを受け持たせていただいた。
Aさんは誤嚥性肺炎により入院、高熱による体力の低下と、経口摂取困難による高度の栄養不足、認知症により胃瘻の適応となった。その後、栄養値は改善しているが食事は勿論、栄養補助・嚥下機能の維持のためのおやつも認知症により摂取困難な状況であった。また、胃瘻による栄養摂取はベッド上で行なわれるため、ほぼ寝たきりと言う状態であった。Aさんは認知症と嚥下機能の低下以外に大きな疾病はなく、本来寝たきりである必要はない。逆に、寝たきりになることは心身の機能の低下に直結するため、高齢者にとっては避けるべきことである。特にAさんは脳梗塞の後遺症として左不完全麻痺や認知症があり、心身の機能低下のリスクが高いと考えられる。そのため、私はAさんに対して寝たきりにならないための介入を行った。
Aさんに離床を促すために散歩や、ホールでの食事、気分転換活動の提案などを行っていく中で、一番Aさんの離床を阻害しているのはAさんの暴言・暴力や「えずい(怖い)!泥棒!」「痛い!!いやだ!」といった言葉であ...