「算数教科書の歴史(黒表紙教科書、緑表紙教科書、水色表紙教科書、単元学習、現代化、ゆとり)について述べ、それらの教育内容を自分の視点で考察せよ(4枚程度)。」(設題前半部分)
「上記を踏まえ、2002年度完全実施の学習指導要領(算数科)の特徴について述べ、その教育内容を自分の視点で考察せよ(4枚程度)。」(設題後半部分)
に対応。
「算数教科書の歴史(黒表紙教科書、緑表紙教科書、水色表紙教科書、単元学習、現代化、ゆとり)について述べ、それらの教育内容を自分の視点で考察せよ(4枚程度)。」(前半部分)
1905年に藤沢利喜太郎らによって第一期国定教科書『尋常小学校算術書(黒表紙教科書)』が編纂される。内容は、数え主義による数と計算中心であった。
1910年の『第二期 国定教科書』においても、大筋は変わらず踏襲されることとなる。国家としての教育制度を確立する上で、強力な推進力を担うものであったが、当時の子供の認識の発達を考慮したものではなかった。
理解することが困難である等の理由から、少しずつ修正の動きが『第三期 国定教科書』に見られるが、依然としてそれまでの影響は強く、改訂は中途半端なものであった。
1935年に発行された『第四期 国定教科書(緑表紙教科書)』はこれまでと違い、日本の算数教科書史において特筆すべきもので、その斬新さと内容の充実の度合いは、群を抜くものであった。数学、生活、そして子どもの認識という三者を踏まえて教育内容を設定するという、非常にバランスを持った発想であったといえよう。
1941年『第五...