民事訴訟法 分冊2

閲覧数1,580
ダウンロード数9
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員880円 | 非会員1,056円

    資料紹介

    解題:判決の実質的効力である既判力は、同一事件で前訴と後訴が出現した時に作用する。なぜ、既判力は必要とされているのだろうか。その本質と根拠について論ぜよ。

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    民事訴訟法
     既判力の本質
     既判力をもつ裁判があると、後訴裁判所も両当事者もこれを無視することができない。当事者が同一事件で第二の訴訟(後訴)を提起してきた場合、その後訴裁判所に対して前訴裁判所と同じ内容の判決を繰り返すよう命令する効力があるからである。既判力の本質論では、確定判決がなぜ既判力のような適用力をもつのか、その法的性質はどのようなものなのかという問題を取り扱っている。大きく分けて実体法説と訴訟法説の二つがある。
     実体法説は、判決が出るとそれが実体法状態を変えると判断する。あたかも、判決内容と同じ内容の和解契約が両当事者間でなされたと同様に考えるのである。当事者間の実体法状態がそのように変わったのであるから、後訴裁判所もその新しい実体法状態に基づいて判決をしなければならない。
    訴訟法説は、既判力の拘束力は実体法状態とは原理的に無縁の、国家裁判所間の判断の統一という訴訟法上のものだとする。裁判間の判断の統一という目的から後訴裁判所は前訴確定判決の内容と矛盾する判断をしてはならないと考えるのである。もっとも、既判力は直接には裁判所に向けられているとしても、後訴裁判所が前訴確定...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。