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Z1104 教育社会学1 科目最終試験 予想解答(6題)
【設題】日本型の学歴社会の特質についてまとめ、学歴社会の今後の展望について述べよ。
(1)日本型学歴社会の特質
個人が社会の中で何ができるのか。その能力を的確に測定することは極めて難しい。従って、その能力をある程度客観的に、社会に対して一定の説得力をもち、時間・手間・コストの観点から簡単に示せるような指標が必要になる。学歴社会とは「成員の社会的・職業的地位を決定・配分する上で、学歴が他のどの要因にもまして重要視される社会」と規定できるが、これは個人の能力を、学歴を主要な手がかり、指標にして推測・評価する社会と言い換えることができる。
日本の学歴社会の特質は、学歴の中でも「どの大学に入ったか」の一点が重要視される点にある。つまり、学習歴(何を学んだか)ではなく、学校歴(どの大学に在籍し、卒業したか)が重要なのである。かつて、OECDの教育調査団の一員として訪日したヨハン・ガルトゥングは、その報告書の冒頭で「日本人は2度生まれる」と述べた。これは18歳のある1日、すなわち大学入試の日に、残りの人生がほぼ定まってしまう日本型学歴社会...