評価B
適切な言語運用能力について「基礎的言語力・文脈的言語力・主体的関与」の観点から考察して述べなさい。
1.基盤的言語力と「読む・書く・話す・聞く」こと
基盤的言語力とは、国語力を考える場合、文字、語彙、文法、音声といった「言葉」の基盤となる力のことである。
文字の読み書きでポイントとなるのは「仮名遣い」である。特に「は・へ・を」といった助詞の書き方や「せんせい・おねえさん」のような「長音」の書き方に注意がいる。漢字の読みでは、訓読み・音読みというのが子どもたちに直面する課題である。こうした漢字を学習するときは、漢字一字だけを取り上げることも大切であるが、意味のまとまりとして読む、意味のまとまりとして書くということがポイントとなる。日本語での漢字はあくまでも「日本語の語句」を表すために使われているからである。
子どもたちは日本語を習得してはいても、その論理関係を必ずしもいつもしっかりと正確に把握しているわけではない。文法的な意味の解釈として、語順による子どもの理解の混乱や、主語・述語が正しく使われていないための意味不明な表現になることもままある。そのほか、累加系・原因理由系・逆接系・発...