『算数科教育の目標と評価について、双方の関係を含めて記述し、その後、自分の視点で考察せよ。数と計算、量と測定、図形、数量関係、集合・論理の教育の内から一つを取り上げ、各学年での指導内容の構成と、指導のポイントについて記述せよ』
算数科教育の研究は長年行なわれてきており、今日ではこの研究分野のことを「数学教育学」と呼んでいる。日本では、小学校の段階で「算数」、中学や高等学校の段階では「数学」としているが、研究に関して言えば、双方まとめて「数学教育学」と呼ぶ。この数学教育学の専門分野は横地(2001)の考えによると、12の分野(目標、数学教育史、数学教育と文化、認知と活動、教育内容、教育課程、福祉的問題、学習指導、評価、市民の数学教育、情報機器の発展と数学教育、国際交流と共同学習)に分けることができる。この考えをもとにすると、算数科教育法の目標は、「数学教育の文化」や「数学教育史」によって支えられ設定されている。この目標のもと、「教育内容」、「教育課程」、「学習指導」を具体的に決定する。また「市民の数学教育」や特別支援の必要な子どもに対する「福祉的問題」も、社会の要請や算数・数学教育の目...