「小児慢性特定疾患の一つを取り上げ、その病態の特徴と治療方法、および学校教育における配慮事項について述べよ。」
小児慢性特定疾患とは、その治療が長期間にわたり、治療費の負担も高額となることから、治療の確立と普及を図り、併せて患者家庭の医療費の負担軽減にも資するため、医療費の自己負担を補助する対象の疾患であり、18歳に至るまでの入院・通院に関して国の補助がある。
小児慢性特定疾患は、気管支喘息などの慢性呼吸器疾患、白血病などの悪性新生物、ネフローゼ症候群などの慢性腎疾患、不整脈などの慢性心疾患、成長ホルモン分泌不全性低身長症などの内分泌疾患、若年性関節リウマチ・若年性特発性関節炎などの膠原病、糖尿病、家族性高コレステロール血症などの先天性代謝異常、血友病などの血液疾患、てんかんなどの神経疾患、胆道閉鎖症などの消化器
疾患という11疾患群514疾患に分けられている。
本レポートでは小児期慢性特定疾患の神経疾患に分類される脳性まひに焦点を当て、その病態の特徴と治療方法、および学校教育における配慮事項について以下にまとめていきたい。
まず、脳性まひとは、胎児期あるいは出生児に脳に加...