中央大学 通信教育 2012年度 商法(手形・小切手法) 第4課題 合格レポート

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    判例権利原因契約事例無効債務消滅自己目的

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    中央大学商法

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    第1 設問(1)について
     AがBに対して約束手形を振出し、BがCに対して約束手形を裏書譲渡したが、BC間の原因関係が消滅した。この場合、AはCからの支払請求を拒めるかが問題となる。
     まず、手形は売買、請負、金銭消費貸借その他の実質的な法律関係(原因関係)のために授受されるのが通常であるが、原因関係の存否、有効・無効は手形関係の効力に何ら影響を与えない(手形債務の無因性)。手形の流通保護のためである。そのため、BC間の裏書の原因関係が消滅しても、裏書の効力は当然には失われない。
     加えて、各手形債務者は、自己の有する抗弁のみを主張することができ、他の手形債務者の有する抗弁を利用することができないのが原則である(人的抗弁の個別性)。これは各手形行為は各々が独立の行為と解され、手形法17条の抗弁の場合には、「人的関係ニ基ク」以上、人的関係を有しない者に主張させる必要はないからである。このため、BC間の原因関係の消滅は人的抗弁であるが、当該抗弁は原因関係の当事者のみが主張できるはずである。
     このような手形の無因性と人的抗弁の個別性からすれば、所持人Cは形式的には権利者と解さざるをえず、A...

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