中央大学 通信教育課程 法学部 2011年 刑事訴訟法 第4課題 合格レポート

閲覧数2,553
ダウンロード数11
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1.検面調書の証拠能力
    (1)伝聞法則(刑事訴訟法320条1項)
     刑事訴訟法320条1項は、裁判所の面前での反対尋問を経ない供述証拠たる伝聞証拠には、原則として証拠能力が認められない旨規定する。
     供述証拠は、知覚・記憶・表現・供述の過程を経て公判廷に顕出されるところ、その過程には誤りが介入しやすい。そのため、各過程の誤りをチェックする必要があり、その手段として被告人に反対尋問権が保障されている(憲法37条2項前段)。ところが、伝聞証拠に対しては、公判廷における供述と異なり、偽証罪の警告・供述態度の観察・反対尋問を行う機会が与えられていないため、伝聞証拠の信用性をチェックすることができない。そのため、供述内容の真実性の担保と反対尋問権の保障という観点から、伝聞証拠の証拠能力を否定する伝聞法則が採用されている。
    ここで、検面調書は、裁判官の面前での反対尋問を経ていないため、原則として証拠能力が認められない伝聞証拠に該当する。しかし、検面調書に対しては、次に述べるように、例外的に証拠能力が付与される場合があるため、検面調書の証拠能力が問題となる。
    (2)伝聞法則の例外(刑事訴訟法321条...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。