佛教大学 外国史の科目最終試験についての解答例です。過去の問題から、複数項目から一つ選んで解答というパターンなので、選んだ項目についてのみ、概要を記述しています。長めの記述もありますが、試験にあたっては、各項目の全体像を把握し、ポイントをしぼって解答されるといいでしょう。
【参考資料】東洋史概説:岩見宏・清水稔 編 /発行:佛教大学通信学部
R0707外国史
●次からひとつ選択して解答せよ
①華北を統一した北魏の政策の特徴について
②アヘン戦争が起った背景とその結果について
1600年の東インド会社設立後、勢いを増したイギリスの貿易は、中国に大きな影響をもたらした。インドを中継地とした三角貿易をはじめ、そしてそれがアヘン戦争の端緒となる。18世紀、清朝はキリスト教を禁じ貿易も制限。1757年以降、外国貿易は広州1港に制限し、広東税関を置き、外国貿易を制限した。中国の茶、絹、陶磁器をヨーロッパに、毛織物やインド綿花を中国に運ぶイギリス貿易は18世紀以降、輸入超過となり、銀の流出が激しくなっていった。そこでそれを是正するため、イギリスはインドのアヘンを中国に輸出。中国でのアヘン吸引、普及とともにアヘン貿易が拡大、今度は中国から大量の銀が流出し始めることになった。ここで中国の広東税関、公行の存在が障害となる。そこでイギリスは1792年マカートニー、1816年にアマースト、34年にネーピアを中国に派遣し、貿易改善を図るが、うまくいかなかった。その頃イギリスでは東インド会社の貿易独占権が廃止され、イギリス商人は自由に中国に進出できる...