「近代化とは、政治や経済が、国民国家と産業化を特徴とする形態に変えることである。」
ドイツにおいて、議会政治は、1814年ウィーン会議後の翌年に成立されたドイツ連邦で連邦議会がつくられたときから始まる。また、1760年イギリスで産業革命がおこり、その70年後の1833年には、関税同盟 の結成によって発展の基礎がつくられ、1840年代から工業化が徐々に始まった。そして、本格的に産業における近代化の波に乗っていった時代は、1871年ビスマルクのドイツ統一後で、国家の保護政策のもとで重化学工業が飛躍的に発展し、19世紀末から20世紀はじめにはドイツはアメリカ・イギリスに次ぐ工業国になった。
それでは、何故このように国家の近代化が成功したのであろうか。それは1871年から1913年の間にあるように思える。その要因は、19世紀末の好景気に加えて1871年の普仏戦争勝利のよる多額の賠償金により更に国内経済が活性化され、銀行資本の出資による積極的な拡張投資によりハイペースな事業拡大ができ、独占企業の発生によりシェアと利潤の確保を促進し、また研究に基づく技術革新により科学者との協力で新技術を生み出す...