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憲法の定める自由権(特に精神的自由)について述べよ
序)
日本国憲法の基本原理は、1.国民主権、2.平和主義、3.基本的人権の象徴である。憲法第97条では、この憲法が日本国民に保証する基本的人権は、「現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」と規定している。
憲法が保障している自由権、社会権、参政権等の基本的人権のうち自由権を大別すると、精神的自由、人身の自由、経済的自由の3つがあり、精神的自由権には、思想・良心の自由や信教の自由、表現の自由、学問の自由などが含まれている。以下にそれぞれについて論述することにする。
1.思想・良心の自由
人間の諸活動は人間の精神活動から生まれるものであるから、人間の内心の自由のうち思想及び良心の自由がなければ、表現の自由、その他の精神的自由、経済的自由も存立の基盤を失う。人間の内心自由は人類の持つすべての自由の基礎であり、憲法第19条は「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」と定めており、これは個人の内面的精神の自由を保障したものである。国民がいかなる思想・信条を持とうとも、それが内心...