マックス・ヴェーバーの社会学の性格について述べよ。
19世紀、フランスのコントは社会のあり方自体をひとつの問題として捉え、その中で学問としての「社会学」を確立した。社会学の初期の段階においては、社会の「進化」「進歩」していく中で、法則を見出し、理解することが社会学の目的とされていた。しかし、その後に、「進化」や「進歩」と変わっていくことを基本とする社会のあり方が、どのような人間のつながりを生み出し、どんな価値に導かれ、それがもたらす利益と損失、幸福と不幸はどのようなものなのかを社会学者は考えるようになる。そして、人間のつながりや振る舞い、意識や心理を含む社会を、その主観的な側面を活かしながら科学の名にふさわしい方法で取り扱うことがどのようにしたらできるのかを考えていく。そうした方法を探っていた社会学者の中の一人にヴェーバーがいる。
まず、ヴェーバーの社会科学として社会学に対しての基本的な考え方から、彼の社会学の性格を見てゆきたい。彼の考え方としては大きく分けて4つ、「客観的」で「価値自由」な態度、「理解社会学」、「理念型」、「合理化」を取り上げる。
まず「客観的」で「価値自由」な態...