ノーマライゼーションとは、直訳すれば正常化もしくは標準化という意味である。しかし、福祉用語としてのノーマライゼーションは、障害者と健常者が分け隔てなく普通に共存できる社会こそがノーマル(正常)な状態であるという理念のもと、そうした正常な社会を積極的に創造していこうとする活動や施策、またその推進のための運動を意味している。では、実際にどの様なものがノーマライゼーションであるのかを今から説明していきたい。
ノーマライゼーションという言葉を私は福祉の学校に入る前まで知らなかった。福祉の世界に携わっている人以外ではほとんどの人がノーマライゼーションについて知らないだろう。だが、障害者と健常者が分け隔てなく普通に共存できる社会と聞けばほとんどの人が「バリアフリー化した社会」と答えると思う。実際に身体障害者の方々にとって、建物の設備や公共機関でのバリアフリー化というのは生活していく上でとても重要な事であるだろう。私も学校でアイマスク体験・車イス体験をしたが、点字ブロック・階段の手すり・電車・バスの乗り降りする際の段差など、バリアフリー化されている所とされていない所では安心感などに大きく差があり、...