漢文学第2設題 レポート

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    M6109(R0115)漢文学 第2設題 日本人がいわゆる「漢文訓読」で中国の古典を親しむ場合の利点と問題点について説明せよ。

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    日本人がいわゆる「漢文訓読」で中国の古典を親しむ場合の利点と問題点について説明せよ。
    一、漢文と訓読
     漢文は、その昔中国から朝鮮半島を経由して日本に伝わったとされているが、日本に初めて漢文が入ってきたのがいつかということをはっきり定めることはできない。しかし、「後漢書」には、五七年に倭の奴国が後漢の光武帝に使して、光武帝により、奴国の君主が倭奴国王に冊封され金印を綬与されたという記事があり、江戸時代に発見された金印には「漢委奴国王」という漢字が刻まれていた。この記事からすると、当時の倭国の人々が、全く漢文が分からなかったとは考え難い。
    日本人は初め曲がりなりにも中国から伝来した漢籍類を、中国音で読み、日本語で翻訳していた。そして読解作業を繰り返すうち「漢文訓読」に辿りつくのである。
    「漢文訓読」とは、漢字で書かれた中国語の文章を「訓読」という法則ある方法を用いて日本語に訳して読むことである。「漢文訓読」の最大のポイントは、漢文の基本文型が[S-V-O]であることに気付き、日本語の基本文型[S-O-V]に合わせるために原漢文の左側に返り点などの符号を付けてひっくり返して読む法を考案した...

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