生活習慣病について述べよ。
・生活習慣病の概念
「生活習慣病」という概念は、これまで「成人病」対策として二次予防に重点をおいてきた従来の対策に加え生活習慣の改善をめざす一次予防対策を推進するために新たに導入された概念である。 「成人病」という概念は加齢に着目したものであり、年をとったらやむを得ない、という捉え方がつきまとう。「生活習慣病」は、食習慣、休養、運動習慣、喫煙、飲酒などの生活習慣がその発症・進行に関与する疾患群のことである。生活習慣を改善することにより、病気の発症や進行が予防できるという、病気の捉え方を示したものである。このような捉え方によって、各人が病気予防に主体的に取り組むことを目指しているのである。したがって、どの病気が生活習慣病かを分類することは無意味であり、さまざまな病気を生活習慣病という観点から捉えることが基本となる。
・生活習慣病における病気の種類
脳卒中・糖尿病・心臓病・高脂血症・高血圧・肥満・悪性新生物(癌)などがあげられる。
「脳卒中」は、脳の血管がつまったり、破れたりし、その先の細胞に栄養が届かなくなることで、細胞が死んでしまう病気である。脳の血管が...