S0528道徳教育の研究

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    「生きる力」の育成と道徳教育について述べよ。

     

     新学習指導要領において、「生きる力」は「確かな学力」と「豊かな人間性」と「健康・体力」という三つの能力からなる「全人的な力」と定義されている。「確かな学力」とは、知識、技能に加え、自分で課題を見つけ、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力である。「豊かな人間性」とは自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などである。「健康・体力」とは、たくましく生きるための健康や体力である。この三つの能力は人間存在の構造的把握と対応した、よりダイナミックで、相互連関的なものにならなければならない。

     人間が「生きる」ということは、次にあげる三つの次元が相互に密接に連関する中でなされる。

    一つ目の次元は、人間が存在するためにかけがえのない、元の力になる生物学的(身体的)「生命」である。「生命」に対応するのは「生命力」であり、たくましく生きる力とも言える。健康な身体と体力、気力は「生きる力」の同心円構造の中心に位置する重要な要素であり、自らの「生命・生(活)・いのち」の連環を最大限に活かしていく...

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