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第二次世界大戦後の世界の経済システムは、大戦最大の戦勝国アメリカを中心に形作られた。欧州資本主義国に対して行われたマーシャル援助をはじめとした、第一次大戦後とは正反対の合理的な戦後処理と並行して、1914年以降機能しないまま崩れ去った国際金融の仕組みを新たに作り直すため構想されたのがブレトン・ウッズ機構である。この機構を規定したブレトン・ウッズ協定により、 IMF(国際通貨基金)とIBRD(国際復興開発銀行=世界銀行)が設置された。 IMFは、大戦間に崩壊した金本位制に変わり、ドルを基軸通貨とした米ドル本位制を採用した。また、この制度を維持するため、短期資金の融資を含む安定化機能を備えた。これに対しIBRDは、戦後の世界経済回復のため長期資金の融資を行う役割を果たした。また融資の難しい発展途上国への長期低利の融資のため IDA(国際開発協会)や IFC(国際金融公社)が設置され、世銀グループが構築されるに至った。
貿易に関しては、紆余曲折あったものの、GATT(関税・貿易に関する一般協定)が締結され、ケネディ・ラウンドをはじめとした多国間交渉により世界恐慌以降高まっていた関税が引き下げ...