2012年度の美術概論Ⅱのテキストは「保育内容表現(新保育士リーズ」です。
このリポートは、参考文献として「美術教育概論」を使用しております。
リポート設題は変わっていないので、リポート作成の際に参考になるかと思います。
どうぞご活用ください。
『幼児の造形的遊びの教育的意義を述べると共に、その指導と援助のありかたについて、項目を立てて述べなさい。』
○幼児の「遊び」について
「遊び」は幼児の生活そのものである。「遊ぶ」こと自体を目的とし、自ら行動し探索しながら、さまざまなことに好奇心をみなぎらせる。このように、誰からも強制されているという感情を持たず、自らの好奇心に誘発された楽しさを伴った行動こそが、幼児の「遊び」なのである。このなにげない「遊び」の中には、幼児の教育に大切な事が含まれていると言えるだろう。
では、なぜこの幼児の「遊び」が大切なのであろうか。幼児はごっこ遊びのような、「模倣」や「見立て」をして遊ぶ中で、認識を深めイメージを形成していく。身近なものや知り得たものを取り入れた遊びを通して、空想と現実の区別、あるいは自身と他との関係の概念形成がなされ、自我意識の醸成と共に思考が構造化されていく中で、認知発達が一層促されるのだ。つまり「遊び」は、成熟と達成の表現であるともいえる。幼児は、自我意識の芽生えと、友達関係意識の発達を促す人的環境の中で、共に遊んだり活動する能動性と楽しさを獲得していくのである。
○「遊び...