リポート作成の際に参考にしていただければと思います。
『(1)幼児のことば(特に聞き方・話し方)を育むための保育者の配慮について考察し、(2)さらに幼児教育における文字の指導(読み、書き)についても考察せよ。』
(1)人と人との関わりのうえに社会が成立している人間にとって、言葉は必要不可欠である。幼児の言葉について考えるとき、幼児をとりまく環境との相互交渉が、言葉の成長にとって非常に重要になってくる。それは、幼児期は心身の発達が著しく、環境からの影響を大きく受ける時期であるからである。
では、幼児の言葉を育むために保育者はどのような配慮をしていかねばならないのだろうか。一つは、豊かないきいきとした表現を使った言葉かけをすることである。たとえ少し難しい言葉でも、保育者がしっかりと感情移入して多彩な表現ができれば、子どもは感覚的に分かる。命令や禁止の言葉かけは子どもの応答を押さえ込むことになるので、必要最小限に止めるべきである。子どもが保育者に語りかけてきたら、心をこめて聞きとることもまた子どもの言葉を育てる基本の一つである。なんとなく聞くのではなく、子ども一人ひとりを一個の人間として認め、心をこめて聞きとり、受けとめ、理解しようとする態...