【日大通教】国文学講義Ⅵ(現代)分冊1 H25-26年度課題 合格リポート
〈日本におけるプロレタリア文学の発生から展開を要約し、「蟹工船」を読んで感想を記しなさい。〉
「よくまとまったレポートになっている」との講評をいただきました。
キーワード使用しています。参考文献記載しています。拙い文ではありますが、参考用としてお使いください。
国文学講義Ⅵ(現代) 分冊一
〈日本におけるプロレタリア文学の発生から展開を要約し、「蟹工船」を読んで感想を記しなさい。〉
〈キーワード〉・プロレタリア文学成立の時代状況・「種蒔く人」・「文芸戦線」・ナップ・コップ
日本におけるプロレタリア文学の発生と展開を要約し、プロレタリア文学の中で最もすぐれた作品といわれる小林多喜二『蟹工船』の感想を記す。
プロレタリア文学成立の時代状況は、関東大震災や世界恐慌等、社会不安が増加していた時であった。『国文学講義Ⅵ』教材によると、大正十年(一九二二)二月、秋田県で『種蒔く人』が創刊された。これは反戦・平和をスローガンに多くの芸術家・思想家の結集を求めた雑誌で、プロレタリア文学の出発点といわれる。大正十二年十月「帝都震災号外」にて終刊。その後大正十三年(一九二四)六月、『文芸戦線』が創刊。休刊、再刊した後、同人以外の執筆者を多数加え、思想的立場をめぐって分裂・抗争を繰り返した。
昭和三年(一九二八)三月には、理論的指導者を蔵原惟人として、それまで対立していたプロレタリア文学運動の組織であった日本プロレタリア芸術連盟(プロ芸)と前衛芸術家同盟(...