国際理解教育 1分冊 玉川大学

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    略題 《学校の現状と今後の課題》
     異文化接触は、海外に出ていく一部の特別な人々の問題と考えられていた。しかし、現在では、国内のみに移住する日本人にとっても、様々な形で異文化との接触の機会が増え、より身近な問題となってきた。海外旅行、ホームステイ、英語研修の海外旅行は、より一般的になりつつあり、一方国内でも、各国からの留学生、外国人労働者など文化的背景が異なる人々の接触は、増えていくことであろう。
     「国際化」の時代といわれる近年の状況の変化は、物や情報だけではなく、人同士の交流を拡大している。それらは単に数の上での変化ではなく、日本社会のさまざまな側面において、「多民族化」や「多文化化」とも呼べるような「多様化」をもたらしている。このような意味での「国際化」は、大人の世界だけではなく、子どもたちの生きる世界の問題でもある。教育の場面で見られる異文化接触と、その中で見られる子どもの問題をどのように理解していくことができるのか考える。
     日本の国際的諸活動が進むにしたがい、海外に在留する日本人の数も年々増加している。このような親の海外勤務に同伴し、成長の一時期を異質な文化で過ごす日本の子...

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