社会福祉士
<科目>低所得者に対する支援と生活保護制度
<課題名>「捕捉率を高めるための方法」 わが国では生活保護法における「要保護者」と「被保護者」の割合である「捕捉率」が低いといわれているが、その要因と捕捉率を高めるための方法について論じなさい。
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「捕捉率を高めるための方法」
わが国では生活保護法における「要保護者」と「被保護者」の割合である「捕捉率」が低いといわれているが、その要因と捕捉率を高めるための方法について論じなさい。
生活保護受給世帯の数は、制度発足からの記録を更新して、全世帯に占める比率は2.1%(2005年度)となった。しかし、多くの調査が指摘するように、生活保護の捕捉率(テイク・アップ・レイト)は20%前後でしかなく、保護受給の権利がありながら受給していない世帯が、保護世帯の4倍はある。また、保護世帯の増加は高齢者の単身世帯によるもので、受給者数の全人口に占める率は1.2%に過ぎない。
「生活保護」というセーフティネットが存在しながら、日本の場合、このネットには大きな穴が開いている。生活保護の受給対象にありながら、そのうちの80%のひとが受給できていないのである。2008年度の生活保護の実数は159万人にのぼる。捕捉率が20%の場合、生活保護受給対象数は795万人ということになる。795万人-159万人=636万人。この636万人が生活保護制度から漏れているというのが、セーフティネットのひとつ、「生活保護」...