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引用文献.浜渕久志著「日本企業と経済(第2版)」札幌メディアサービス
経営者と投資家
1.日米大企業の取締役制度の基本的な相違
日本とアメリカの制度で大きく異なるのは、「株主と経営者の関係」、「取締役会の役割」である。
1)株主と経営者の関係
日本では、株主総会により選ばれた取締役から、経営を実行する代表取締役が決定されるが、アメリカでは、CEO(Chief Exective Officer)と呼ばれる最高経営責任者は取締役会の中の指名委員会が任命する。また、日本では代表取締役を取締役から選ぶ必要があるが、アメリカのCEOは取締役でなくてもよく、指名委員会の権限は株主総会から独立しているため、社外の経営者をスカウトすることもできる。
2)取締役会の役割
日本の企業では、取締役の大部分は、営業・開発・生産など専門の業務を担当するのが普通であり、人数も30人~50人である。さらに他の取締役を監督する役割も負わされている。アメリカの企業では、取締役は実際の経営業務をしない。取締役会の任務は経営の担当者の人事、基本的な経営方針の決定と承認など株主に代わって経営を監視することである。
日本の取締役は日常業務を行い、さらに他の取締役を監視する役割もあり、自分で自分を...