A判定獲得期末課題。少女と人形という視点から教育史を論じた。
教職教養Ⅲ 期末レポート
人形と少女の教育史
この間、日曜洋画劇場で『トイ・ストーリー3』を見た。何度も見ているが、やはり今回も泣いた。そ
してやはり、この映画を見ると実家の納戸にある私のおもちゃのことを思い出して、なんとも切ない
気持ちになった。私のくまよりもかわいいテディベアは存在しないと本気で思うし、ポケモン人形た
ちは今も質感や大きさを覚えている。犬のホームズ先生はいつまでも私の初恋の人だ。子供の頃
に触れたもの、特におもちゃや本の類はいい年こいても心の大事な所に居るのだと思う。人格に
及ぼす影響は甚大だ。
少女と人形
ところが、そのおもちゃが望ましい大人へと子供を教育する道具として利用されてきた歴史があ
るという。すべてのおもちゃは大人が何がしかの目的を持って作ったものであるから、当然といえ
ば当然なのかもしれない。増淵宗一著『少女人形論 禁断の百年王国』では、少女たちの教育に
人形が使われた旨が指摘されている。本論では増淵氏に習って、人形と少女の関係を観察するこ
とで、その時代の世相や大人たちが願った女性像を解き明かしてみたい。
明治から戦前にかけて
人形と少女が緊密な結び...