評価:B
2009年度 歴史(日本史)第四課題
幕末の「開国」について説明しなさい。
アメリカ東インド艦隊司令長官ペリーが4隻編成の蒸気船で浦賀に来航し、幕府に対して開国を求めた。「泰平の眠りをさます上喜撰たった四杯で夜も寝られず」というペリー来航の際に詠まれた狂歌でもある通り、上は幕閣から下は庶民に至るまで、江戸は周章狼狽する。そこで、鎖国から開国までの江戸幕府の対外政策および開港後の国内情勢について考察する。
徳川家光時代、長崎、松前、薩摩、対馬の四か所で清国、朝鮮、琉球、オランダと貿易を行っていた。以前はポルトガル、スペイン、イギリスの三カ国とも貿易をしていたが、キリスト教宣教師や信者の布教活動によって仏教との摩擦が発生したことにより、貿易を禁止し、鎖国体制が確立した。それ以来、欧米諸国で唯一オランダと貿易することとなった。
18世紀後半に欧米諸国で産業革命、市民社会の成長などが発達され、世界規模で植民地争奪戦が行われた。イギリスはインドの植民地化に成功し、ロシアはシベリア開発、アメリカは西部開拓により、勢力は東アジアにまでおよぶようになり、ロシアイギリス船が日本の沿岸に姿を現す...