2014年1月試験のために作成しました。
佛教大学 S0101 教育原論 最終科目試験。
テキストに沿ってまとめたので参考にしてみて下さい。
S0101 教育原論
公教育成立の歴史的変遷について述べ、現在における学校教育の課題を考察せよ。
学校は本来、全ての子ども達が通うところではなかったが、近代以降、一般民衆の子ども達のための学校も出現するようになった。この民衆の子どものための学校設立運動は公教育制度となって結実し、その結果、学校は従来一部のものに独占されていた知識を一般民衆に解放するために大きな役割を果たすようになった。ヨーロッパの支配階級のための教育機関は、ルネサンス以降イタリアで生まれた大学に代表される高等教育機関や、ドイツのギムナジウムのような中等教育機関、そして初等教育機関へと下降してくる下降型のものであった。それゆえ、一般民衆の子ども達にとって、学校はおよそ縁のないものだった。彼らは近代に至るまで自分たちの狭い社会の中で、両親と彼らが属する地域社会の大人によってインフォーマルな教育を受けたに過ぎなかった。存在していた学校はあまりレベルの高くない初等教育に限られ、教育内容も貧弱であり、社会教育との境界線がはっきりしないものであった。このような一般民衆のための学校は、近代以降、その上に中等教育機関を設置するとい...