課題 1
「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の内容として、「ア.伝統的な言語文化に関する事項」、「イ.言葉の特徴やきまりに関する事項」「文字に関する事項」となっており、これは国語科における従来の「言語事項」が改められたものとなっている。
「伝統的な言語文化」が指導内容に加わった背景として、教育基本法が改訂され、前文に「伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する」という文言が加えられたことがある。さらにこれを受け、学校教育法において、「伝統と文化を尊重する態度を養う」ことが明言され、平成20年の中央教育審議会の答申において、「伝統や文化に関する教育の充実」という項目が盛り込まれた。これらのことから、生涯にわたって古典や物語、民話などに親しむことができるような児童を育てる学習活動を行っていくために、児童の日常生活、言語生活と、日本の伝統的な文化を結び付けていくことが求められていることが背景となると考える。
小学校学習指導要領解説国語編においては、「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」は、「我が国の言語文化を享受し継承・発展させる態度を育てることや,国語が果たす役...