M6109、R0115、漢文学のレポートです。
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日本人がいわゆる「漢文訓読」で中国の古典を読む場合の利点と問題点について説明せよ。
「漢文訓読」とは
訓読とは、「中国の古典的文章を中国語と異なった日本語という言語組織に移し変える」ことである。もともと固有の文字を持たなかった我が国の祖先たちは、中国人から伝わった漢文の書物によって、漢字による思想や表現の方法を学んだ。そして長い歳月をかけて、外国語である「漢文」を原文のまま日本語として読み下す「訓読」という方法を考え出した。
「漢文訓読」は、我々が想像している以上に早い時期から研究され始め、長い歳月を経て江戸時代には一般人にも親しむことができるほどの水準となった。奈良時代の『万葉集』の一部には漢文訓読から生じた語法がみられ、「漢文」を日本語の語法にあわせて読み下す研究が、すでに行われていたものと考えられる。また平安時代から鎌倉時代まで「漢文」は、貴族や僧侶など一部のインテリ層によってたしなまれた。しかし、江戸時代の後期になると、大窪詩仏や梁川星巌などの儒学者は、詩社や吟社などを主宰し、「漢文」を一般人に親しまれる基を築いた。このように我が国の祖先たちは、長い歳月をかけて、外国語...