コミュニティワークは、イギリスで1869年に創設された慈善組織協会(CОS)活動やセツルメント運動を源流として、アメリカで早くから発展したコミュニティオーガニゼーション(地域組織化)の理論と実践を継承する方法として発展してきた。
わが国では、戦前の民生委員活動や戦後の共同募金活動、社会福祉協議会活動から生み出され、相互扶助的な活動・住民活動も含まれ、コミュニティオーガニゼーションとコミュニティワークの2つの理論的な流れが混在しており、その違いを指摘するのは難しい。
上記の事を踏まえた上で、コミュニティワークとは、一般的に、住民・当事者の主体形成及び生活障害への支援の組織化を促進し、その諸活動を通して地域の民主化及び住民自治を推進する地域援助技術といえる。そうした活動をする事により、住民の連帯意識が生まれ、地域社会の意識変革や環境改善に繋がっていく。
ただ、簡単には様々な変革や改革には至らない。なぜなら、日本の地域社会は、姥捨て山伝説の中で障害者も遺棄されたという悪しき伝承があるといわれるなど、精神障害者の人権が無視された時代は長く、この間に偏見や差別が助長される結果となったから...