竹取物語絵巻から考える
絵本「かぐや姫」の結末について
現在、竹取物語は広く知れ渡っている。私自身も、幼い頃に「かぐや姫」というタイトルの絵本で初めて存在を知り、中学に入ってから「竹取物語」として詳細を学校の授業で教わった。その間、昔話を集めた本や、竹取物語を題材にした小説等も読んでいる。さて、そこでかぐや姫の内容を思い返してみると、私の知る「かぐや姫」の結末は「不死の妙薬を捨てた富士山から煙が立ち上る」というものである。しかし、そのシーンの絵を思い出そうとしても全く思い浮かばない。確認の為、子供向けのかぐや姫の絵本を買ってきて最後のページを見てみると、結末は私が知っているものではなく、かぐや姫が月へと帰っていくシーンで終わりとなっていた。
そこで、かぐや姫の内容を調べてみると、最後は以下のようになっていた
かぐや姫が献上した不死の薬に、また壺を添えて、御使いの者にお渡しになった。勅使に対し、つきの岩笠という人を召して、駿河の国にあるという山の頂上に持っていくようお命じになった。そして、山の頂でなすべきことをお教えあそばした。すなわち、お手紙と不死の薬の壺を並べ、火をつけて燃やすよ...