「高齢者の介護は誰が担うべきか述べよ。」
高齢者の介護を誰が担うかという問題について、初めに思いつくのは要介護者の家族である。わが国において、要介護高齢者の多くは家族と同居しており、その介護の多くは、やはり家族によって行われている。その主な介護者は「同居している家族等介護者」71.1%、「別居している家族等介護者」7.5%、「事業者」9.3%となっている。
以上のことから、介護者は要介護者の家族が大部分を占めていることが分かる。しかし、家族のみでの高齢者の介護は困難である。要介護者を自らの手で支えたいという、家族の気持ちは尊重に扱うべきである。だが、家族は精神的な助けは十分に果たし得るが、実質的な担い手になれるとは限らない。
介護者の高齢化も進み、約50%の人が60歳を超え、70歳を超えた介護者も20%を超えている。少子高齢化はこのように、高齢者が高齢者を介護する、「老老介護」といった問題も生み出している。
2005年4月1日の時点で、0~14歳の「子ども」の全人口における割合は13.8%となっている。「子ども」の割合は、昭和50年以降一貫して低下を続けている。65歳以上の「...