「社会福祉とは何かについて述べよ」
「社会福祉」という言葉の意味は広辞苑によると国民の生存権を保障するため、貧困者や保護を必要とする児童・母子家庭・高齢者・身体障害者など社会的障害を持つ人びとに対する援護・育成・再生を図ろうとする公私の社会的努力を組織的に行うことされている。また『社会福祉基本用語集』によれば「すべての国民が幸福で自立した生活を送ることができるよう、介護などの福祉サービスを国民の自立と連帯により、制度として保障すること」とある。
歴史的には愛他主義の思想による個々の慈善、博愛の援助行為から始まったものである。1950年(昭和25年)には「社会保障制度に対する勧告」が社会保障制度審議会より報告された。これは日本国憲法第25条に定められた国家責任による国民生存権保障の理念を制度化することに主眼がおかれた。これにより、対象限定的な福祉から全国民の生活上の諸障害に対する社会的な対応として理解されるようになった。
「広義の社会福祉」と「狭義の社会福祉」
福祉という言葉が使われるとき、道路や公園の設備も含むことがある。社会福祉についても同じような理解がなされる。それは、教育、...