国文学講義Ⅰ(上代) 分冊1 2014 合格レポート

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    課題 記紀歌謡における反復法の起源とその理由について説明しなさい。
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    国文学講義Ⅰ(上代) 分冊1 平成25年・26年報告課題
    <記紀歌謡における反復法の起源とその理由について説明しなさい。>
     古事記および日本書紀に載るわが国上代の神話・伝説・説話の中に、それらと互いに関連性をもち、あるものは緊密に結びついたいくつかの歌謡がある。それらを総括して「記紀歌謡」と略称するのが一般とされている。では、「記紀歌謡」における反復法の起源とその理由について次に述べていく。
     上代歌謡・特に記紀に現れたものに、反復即ち繰返しが多いことは、一般に認められている事実であり、古代の謡い物の特徴である。一つ例を挙げると、「今はよ、今はよ、ああしやを。今だにも、吾子よ、今だにも、吾子よ(紀一〇)」がある。何故反復が多いのかについては、古来説をなすものが多いが、それらを要するに上代人の表現法の未熟と、誦謡の必然性から来ていると思われる。表現法の未熟ということは、また彼らの知性の貧困ということにも起因する。発表しようとする内部的感情や思想が多分にあっても、これをある一定の観念語に整理統合して順序よく発表するだけの言語的表象能力をまだ持ち合わせない。もしまた内部心情を表出すべきある...

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