玉川大学通信教育部「教職概論」の試験対策です。 過去問に基づき解答例を作成しました。(2017年)
教員の「服務」と「身分上の義務」について説明せよ
教員の服務とは教員が勤務に際して守るべき規律である。
この服務の根本基準は地方公務員の場合地方公務員法で「全ての職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ職務の遂行に当たっては、全力を挙げてこれに専念しなければならない」と定められている。
この基準に基づく職員の服務義務は職務上の義務と身分上の義務に分かれる。
職務上の義務では①服務の宣誓、②法令等及び上司の職務上の命令に従う義務③職務専念の義務がある。
また身分上の義務とは①信用失墜行為の禁止②秘密を守る義務③政治的行為の制限④争議行為の禁止⑤営利企業等の従事の制限がある。
①信用失墜行為の禁止とは具体的な内容を定める規定はないが、社会通念上、法的立場から見て教職の信用や名誉を損なうような事態である。例えば法令違反や公序良俗に反する行為である。教職は子どもの人格形成に大きく影響することから他の一般公務員以上に高い倫理観が求められる。
②秘密を守る義務とは職務上知り得た秘密を、退職した後も同様に他に漏らしてはならないというものである。例えば未発表の公文書、未使用...