看護学校で、周手術期看護の実習のために作成した資料です。全身麻酔後の呼吸器合併症を防ぐための術前訓練です。患者さんにわかりやすくコンパクトにまとめています。幅広い年代、オペ式で活用できると思います。
手術に向けて
―合併症のない入院生活を送るために―
さま
はじめに
手術は、全身麻酔によって意識をなくし、深い睡眠状態で行われます。
手術後は、麻酔の影響により呼吸機能が低下し、酸素が不十分になりま
すので、人工呼吸器や酸素マスクを使用します。また、肺が縮んだ状態にな
りやすく、手術後の身体の反応で痰もたまりやすくなります。
ベッド上での限られた動きや、傷の痛みなどによって浅く速い呼吸となり、
酸素をうまく取り込めなかったり、痰が出せず肺炎や無気肺などの合併症の
原因となる事があります。
肺炎・無気肺などの合併症を防ぐためには、手術後の早い時期から積極
的に痰を出したり、歩行等の機能回復訓練を行なうことも
効果的です。
合併症の発生を防ぎ、順調な回復を目指して手術前から
いくつかの練習をします。指導は看護師がいたしますが、
ご自分でも積極的に練習を行って下さい。
では、一緒に頑張りましょう!
深呼吸は肺を効果的に膨らませ、酸素を多く取り込むことが出来ます。また、傷の回復にも役立ち、リラックス
出来るという利点もあります。
腹式呼吸と口すぼめ呼吸の2種類があり...