『グレート・ギャッツビー』に見られる感覚的な描写について、具体例を3つ以上挙げて、あなたの考えを述べなさい。
小川高義訳の『グレート・ギャッツビー』には、様々な色や音によって、まるでその場にいるかのような錯覚をもつこと、又、登場人物の心情を創造し、その時代の社会的背景を知る事さえもできるのである。
様々な色彩や音の効果が、それぞれに象徴的な意味をもち、又、物語に奥行きをもたせている。
色の持つ意味は、読者によって印象が変わる場合もあるが、一般的に、色はただ色として認識されるだけでなく、心や気持ちに働きかける作用もある。
分かりやすくいえば、暖かさや寒さ、重さ、軽さ、柔らかさ、固さといったイメージである。色のイメージは、後天的な経験や習慣などから受けるものもあるが、一般的に共通認識されているものもあり、『グレート・ギャッツビー』の中で使われる色のイメージは、多くの人が色と言葉を連想させ、一致させるものであるように感じる。
例えば、物語の中に頻回する色の「白」であるが、「真っ白な少女時代をケンタッキーですごしたの。うるわしくも白い―」(38)とデイジー・ブキャナンが言ったように、...