絶対王政が崩壊した18世紀の文学から20世紀の文学まで、フランス文学の発展について述べなさい。
テキスト(『増補フランス文学案内』渡辺一夫・鈴木力衛著1995年)100ページから280ページを自分なりに考察。
17世紀の古典主義の規範や制約では、整理することの出来ない新しい傾向が出てきた18世紀の文学の特色とは、啓蒙主義の文学と感性礼賛ないし重視に傾く文学である。
啓蒙主義は特定の個人や学派による体系的な思想ではなく、一つの思想的傾向の総称である。「啓蒙」は英語やドイツ語の訳語であるが、フランス語では単に「光明」と表現され、18世紀は「光明の世紀」と呼ばれる。この光のイメージは、元来キリスト教において、神やキリストの教えを指していた。その後、単に知識を意味するようになり、18世紀には、社会の進歩をもたらす知識、宗教的迷信や偏見を打破する思想として形容されるようになる。
啓蒙主義の文学は、フランス大革命の勃発に大きな影響を及ぼすが、それが直ちに原因とはいえず、大革命は、文学とはもっと別の原因から必然的にもたらされたもので、フランス大革命を準備するものが、現実の面において18世紀の間につ...