佛教大学通信課程のレポートを作成する際に参考になれば幸いです。
【設題】
ハヴィガーストの発達課題について述べよ。
添削担当者の評価を以下に示します。
【設題の把握】 十分
【テキストの理解】 十分
【評価】A
【所見】
テキストを深く読み、よくまとめられているレポートです。
ハヴィガーストの発達課題について
ハヴィガーストはアメリカの教育学者であり、その主著『人間の発達課題と教育』(1953)において、人間には生まれてから死ぬまでの個々の段階において身に付けるべき諸項目があり、それら項目を発達課題と名付けたことで有名である。以下では、まず発達課題の概念に関して概観する。その後、個別の発達課題に関して各人生段階毎に確認していき、彼が理想とした人生観を描き出すことにする。
1. 発達課題について
まずはハヴィガーストが発達課題を提唱した箇所を引用してみる。
「生涯の発達課題は、われわれの社会において健全な成長をもたらすものである。発達課題は、個人の生涯にめぐりいろいろの時期に生ずるもので、その課題をりっぱに成就すれば個人は幸福になり、その後の課題も成功するが、失敗すれば個人は不幸になり、社会で認められず、その後の課題の達成も困難になってくる。」
ここには、人生を一連の成長の場として見る彼の人生観、そしてそのような理想的人生を大多数の人類が歩んでほしいという期待感と、現実問題としてそれが達成できていないという危機感とが同時に盛り込まれているように感じる。繰り...