佛教大学通信課程のレポートを作成する際に参考になれば幸いです。
【設題】
「文学概論」の「詩」を読み、詩とはどのようなものかについてまとめよ。
添削担当者の評価を以下に示します。
【設題の把握】 十分
【テキストの理解】 十分
【評価】A
添削者からの訂正が無く、合格でした。
本稿では、Ⅰにおいて「詩とは何か」を、Ⅱにおいて「詩の分類」を、Ⅲにおいて「詩語と詩形」について、それぞれまとめることとする。
Ⅰ 詩とは何か
多くの地域で非常に古い起源を持ち、「韻文詩」と「散文詩」という形式に分けられる。そもそも詩とは、言語の表面的な意味だけではなく、美学的・喚起的な性質を用いて表現される文学の一形式である。
「韻文詩」は一定の定まった形象を感覚させる一定の規則(韻律)に則って書き表され、音韻を用いることで、一定の外面的なリズムを保っている。詩の非常に多くはこの「韻文」の形式である。一方で、「散文詩」は、韻律の制約を受けず、押韻や排偶を用いないことを特徴とする。「散文詩」は、一定の外面的リズムをこそ持ってはいないが、作者の感情などが内面的なリズムとなって詩を形成している。
「散文詩」と「散文」の違いは、この内面的なリズムが有無による。この内面的なリズムを吉田精一はその著『文学概論』の中で、「ポエジィpoesie」という概念として紹介している。ポエジィとは、詩的精神や詩の本質というものにあたる概念であり、詩作活動における意義は、人の内生命と知識と、時間と、不安と...