2014年度 民事訴訟法 第4課題
問題
Xは、Yに対し、500万円で自動車を売却したとして「①売買契約にもとづく代金500万円を支
払え、②仮に売買契約が無効である場合には、すでにXが行ったYへの自動車の引渡しは法律上の
原因がないため、不当利得にあたるから返還せよ」との訴えを提起した。これに対し、Yは、①、
②の請求ともに棄却判決を求めた。第1審裁判所は、「XY間の売買契約は無効であるので①請求
は認められない」として請求を棄却したが、他方、「たしかにXはYに自動車を引き渡しており、
これは売買契約が無効であるため法律上の原因がなく、Yの不当利得にあたるから、Yは目的物を
Xに返還せよ」との判決を言い渡した。この事例につき、以下の設問に答えなさい。
(1)Xが提起した訴えは、どのような併合形態にあたるか。
(2)附帯控訴とは、どのような制度か。その意義を説明しなさい。
(3)この判決に対し、Yだけが控訴した(Xは控訴も附帯控訴もしていない)。控訴裁判所が審
理を行った結果、第一審裁判所の認定とは反対に、XY間の売買契約は有効で、Yは期日を過ぎて
も代金を払っていないとの確信を得た場...