ミュラー・リヤーの錯視の実験実習レポートです。図表あり(オリジナル)。
ミュラー・リヤーの錯視図形における刺激条件と知覚判断の検討
目的
ミュラー・リヤーの錯視図形を用い、刺激条件と知覚判断との間の法則性を検討する。特に、図形中の斜線(矢羽)の角度(挟角:矢羽間の角度)が図形の錯視量に及ぼす影響を検討する。
方法
被験者 被験者は8名で、被験者1は20歳男性、被験者2は20歳男性、被験者3は20歳女性、被験者4は21歳男性、被験者5は22歳女性、被験者6は20歳女性、被験者7は21歳女性、被験者8は22歳女性、であった。
装置・材料 ミュラー・リヤーの錯視図形が描かれた装置が用いられた(図1)。装置は2枚の厚紙から成っており、1枚には矢羽と主線が描かれており、こちらを標準刺激とした。もう1枚には直線が紙の端まで描かれており、これを比較刺激とした。標準刺激の下に比較刺激を差込み、スライド式の装置が作製された。標準刺激の主線の長さは100mm、矢羽の長さは30mmに固定され、挟角は60°、120°、180°、240°、300°の5種類であった。また、標準刺激と比較刺激の物理量を計測するためにクリップとスケールが用いられた。
手続き 被験者が自ら...