聖徳大学通信教育部のレポートです。あくまで参考程度にお願いします。
評価:S
≪参考文献≫
人体の構造と機能及び疾病第2版 中央法規
新時代に求められる老年看護 日総研出版
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス総合サイト
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/datail_recog.html
医学一般Ⅱ 第2課題 第1設題
人間は老化に伴う身体機能や精神機能の衰え等により、病気に罹患しやすくなる。そうした高齢者に多い症状の一つに認知症がある。認知症の定義は「いったん獲得した知的機能が、後天的な器質的要因により低下した状態である。認知症の診断には意識障害がない事が前提である」とされている。診断には種々のスケールを用いるが、まずは年相応の物忘れと認知症の物忘れを区別する事が重要である。
年相応の物忘れと認知症の物忘れについては鑑別が困難な場合があるが、年相応の物忘れは基本的に悪化しないし、行動の全てを忘れる事はない。一方、認知症の物忘れでは体験そのもの(エピソード記憶)を忘れてしまうことを特徴としており、時間をかけて徐々に悪化し、ついには見当識障害を表し、生活そのものに障害をきたす事になる。獲得した記憶等の知的機能の衰えは、初期段階で本人が自覚できない可能性がある。しかし、生活機能に障害が生じてくる事で、周りの人間が気付いて発覚するケースも多い。
認知症を引き起こす病気のうち最も多いのは脳の神経細胞がゆっくりと死んでいく「変性疾患」と呼ばれる病気であり、アルツハイマー病、前...