【設題】法の下の平等について
2つのテキスト『憲法入門〔第4版補訂版〕』、
『START UP 憲法判例50!』
に即して、わかりやすくまとめました。A評価でした。
あくまで参考資料としてご利用ください。
法の下の平等について
テキストによれば、人間平等の理念は、個人の尊厳の原理の当然のあらわれであり、日本国憲法では、14条によって一般原則として徹底した法の下の平等が保障されているという。憲法で保障されている平等について、以下の章で詳しくみていく。
(1) 自由と平等の関係
『憲法入門』によれば、近代憲法における人権は、ヒューマニズムにもとづく個人の尊厳の思想と、近世自然法の思想の流れをくみ、すべての人間が生まれながらにして固有の、奪うことのできない権利をもつという考え方に立っているものであり、このような思想のもとに、アメリカやフランスで生まれた人権宣言は、国家権力からの自由を中心におくものであったという。19世紀には自由放任を基礎とする資本制社会が発展期を迎え、憲法の保障する自由権においては、財産の私的所有の自由と契約の自由が、資本主義経済を伸張させる支柱として重視されるようになったが、その一方で、資本主義による自由競争は貧困と失業を生みだす原因となったという。つまり、憲法の保障する自由権が貧富の差を生みだし、実質的な不平等をまねいてしまったのである。それに伴い、人権保障も新た...