初等体育科教育法 1

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    初等体育科教育法 1
    小学校の体育科の運動領域を考えるにあたって、次の3つの点を押さえる必要がある。1つは、技能の問題。2つは、態度の問題。3つは、思考・判断の問題である。これらの内容を踏まえた後、学習指導要領に示されてある「生きる力」との関係について、論じていく。

    1つめの技能についてであるが、技能と似た言葉に技術という言葉がある。体育科では、運動技能と運動技術が重要になってくるが、これらにはそれぞれの意味がある。運動技能とは、練習やトレーニングを行うことでもたらされる、技術が身についた状態、あるいはその技術を用いて運動を遂行することのできる個人の能力である。その一方で、運動技術とは、それぞれの運動(スポーツ)に必要な動きである。運動技能が運動の能力という捉え方から考えると、広い概念で考えられるが、運動技術については各々の運動に必要な能力と捉えることができる。

    小学生の体育では、技術を技能化するための必要な体力(特に調整力の発達)が必要である。例えば、ボール球技であれば、走る・跳ぶ・投げるといった運動に必要な基礎力の向上の発達が望まれる。しかし、単に走る能力を身に付けさせるための...

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