初等教育相談の基礎と方法1
カウンセリングに必要な3原則として、ロジャーズが提唱したのは、①真実さ、②受容、③共感である。①の真実さについては、カウンセラーは、役割行動や防衛的態度を取らず、来談者の話に対して、彼らの感情や行動を受け止めなければいけない。また来談者に対して、自分の考えについて心の底からの本音や本心を伝えなければいけないとされている。また②の受容については、無条件の肯定的関心である。カウンセラーは、クライアントを受け入れ、好感を持ち、好きになることである。つまり、クライアントの部分的な事について好感を持つのではなく、クライアントの人格全体をも含む大きなものである。では最後の③の共感についてであるが、カウンセラーはクライアントを共感的に理解しようとすることである。そこで誤解されるのが、同情である。共感と同情は違っていて、同情には、相手を哀れむ気持ちもあり、またどこかで他人事のように受け止めているように感じる。カウンセラーは、クライアントに対して、彼らの立場からものごとを見る人であり、上記にも挙げた真実さや受容と相関するものだと、私は受け止めている。
では、カウンセリン...