理科 2
1 間違えることは、年齢とともに恥ずかしいものになる。小学校低学年頃までは、間違えることを恐れずに、積極的に発表していたものでも、年齢とともに「こういうこと言うと、みんなに笑われる」とか、「こういう発言したら、みんなに『こんなことも知らないのか』」という思いが先行して、人は臆病になり、積極的に間違う自分から回避する道を選ぼうとする。
しかし、理科の実験でいえば、本当にそうであろうか。例えば、みんなが知らないことを基にした実験を行って、仮に予想で間違えたとしよう。本当に間違えたことに対して、他のクラスメートが嘲笑するだろうか。
テキストでは、こうした間違いに対して、温かい文章で間違えた人を勇気づけている。「自分の頭で考えれば、誰でも間違える」。つまり、「間違える=カッコ悪い」ではなく、自分の頭で考えるから間違える。それは、知識や過去の経験等の一面的な合理性が誤謬を導いているのであって、決して頭の良し悪しではない。むしろ自分の頭で、過去の経験や既習知識などを使って予想に答えようとしているのだから、その子どもたちは逆に称賛されなければいけないと考える。
「間違えなかった...