コールバーグの道徳性の発達理論に基づいて、子どもの道徳性の発達について述べなさい。
明星大学通信教育 2013・2014年度 教育心理学【PA2030】2単位目
コールバーグの道徳性の発達理論に基づいて、子どもの道徳性の発達について述べなさい。
道徳性の発達とは、人間が社会で善とされること、悪とされることを理解し、それに基づいて行動できるようになっていく過程ことである。発達心理学者ピアジェは、ルールの理解や、うそについて子どもがどのように判断するかという研究を通して、道徳性は他律的から自律的へという段階を経ると考え出した。コールバーグは、このような道徳判断の研究を発展させ、道徳性の縦断的研究を行った。彼の主張する認知発達理論では、道徳性の発達は、道徳的葛藤による不均等な状態がより高い思考へ調節されることによって達成されると考えた。た道徳性は、<認知能力>と<役割取得能力>が発達するのに伴い、より高次の発達段階へと子どもが到達するとした。認知能力とは、世界を認識していく上で、シェマを同化・調節することにより、自分と認知する内容との均衡化を図る知的な能力のことである。また役割取得能力とは、自分の考えや気持ちと同等に他者の立場に立ってその人の考えや気持ちを見取り、それを...