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生活科の意義について、生活科新設の背景への言及をまじえて検討せよ。
戦後、我が国では民主的な社会建設のための教育整備が進められ、昭和20年代は経験カリキュラムを重視した教育方針がとられた。30年代には基礎学力の充実を図るべく教科カリキュラムへの転換が図られ、この転換の中で「低学年における合科的な指導」の概念が登場し、40年代には、低学年では知・情・体の総合的な教育及び児童の発達状況を鑑みると、一部教科の合科的な指導だけでは不十分であるとされ、教育課程の構成自体の再検討の必要性が提言された。50年代には、低学年では児童の具体的活動を通して知識・技能の習得や態度・習慣の育成を重視する観点より、特に社会科・理科の内容についてその在り方や学習の実態からみた問題点を検討すると共に、社会・自然に関する観察力や思考力の育成にはより広い見地に立ち効果的な指導ができるよう、社会科・理科の内容を中心とし児童が自身をとりまく社会的・自然的環境について学習できるような目標と内容を持った教科新設の必要性も提言された。そうした流れを受けて61年には、徳育の充実及び低学年の特徴である思考や感情の未分化や言葉による...