【日大通信】文章表現法_分冊2 H25-26年度課題 合格リポート
文芸評論家の書いた説得や説明を主眼とする評論を取り上げ、その主題・方法・特質などについて説明しなさい。(評論文の引用は、説明する内容を的確に示す部分)
「適宜本文を引用しつつ、説明を書くことができている点が特に良いです。」との講評をいただきました。
参考程度にご覧ください。
「文芸評論家の書いた説得や説明を主眼とする評論を取り上げ、その主題・方法・特質などについて説明しなさい。」というのが今回の課題であるが、今回は1984年10月に発表された田辺聖子氏の『いっしょにお茶を』(角川文庫)に掲載されている、「夫の生き方、妻の生き方」という文章について説明していきたい。
この文章を要約すると、「男が女を選ぶのではなく、女に選ばれる時代になる。女が男に養われ、守られるものだと思われているが、実際はその逆ではないか。女が男の子どもを産んでやり、家をきちんとするおかげで、男は世の中で一人前の顔をして働くことができるのだ。そのためには、きちんとした躾を受けた娘、健康で健全な良識ある女など、“いい女”に巡り合い、選ばれることこそ、男にとっての大仕事であり、資産である」ということである。
この文章の主題は、タイトルがうまく表していると感じるのだが、「夫の生き方、妻の生き方は、現在のままで良いのだろうか」というものである。一九八四年、今から約三十年前に発表された文章なので、二〇一三年の現在とは社会の風潮もずいぶんと変わっているが、当時は学校の時間割が「男子は体育、女子...